仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

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定例会一般質問

 
自由民主党の加藤和彦です。
 現在、新型コロナウイルスのオミクロン株の猛威にさらされている真っただ中にあり、保健所を始めとしたご当局の奮闘に敬意を表する次第です。こうした状況の中でも、アフターコロナにおける地域経済の回復、そして更なる発展に向けた取り組みをおろそかにしてはなりません。本日は、そのような視点に立ちつつ、今回は、本市にとりましては古くて新しい最も身近な連携、仙山連携を中心に、順次伺ってまいります。
 
1.アフターコロナを見据えた地域経済の回復
 本市における昨日公表の新型コロナウイルス感染症の新規陽性患者数は、554人であり、宮城県全体でも906人と、いずれも過去2番目の高さです。また受け入れ可能病床使用も、県全体で78.4%、うち仙台医療圏では85.9%となっています。引き続き、緊張感をもって当たって行かなくてはなりません。市民に対しても感染防止対策の徹底を呼び掛けるなど、気を緩めずにご対応頂きたいと思います。
 
今回の急激かつ広範な感染拡大を招いたのは、オミクロン株の特性にあると言われています。今後、新たな変異株の発生と、その影響を懸念する専門家もいますが、一方で、オミクロン株の特性の一つとして、重症化リスクが低いことが挙げられています。これは、ウイルスがより繁栄するためには、効率良く伝播(でんぱ)して増殖できるかどうかが重要であることに起因しているという専門家もいます。例えば、感染者の肺から他の人の肺へと移動しなければならないウイルスよりは、鼻から鼻への移動ですむウイルスの方が伝播性という点で有利であり、その性質のウイルスが流行し、結果として弱毒化しているとのことです。新型コロナウイルスは、肺炎ウイルスから風邪ウイルスに「進化」していくその途上にあるとの見解もあります。
 私は、この見解に期待したい。そうなると、アフターコロナ、これを想定した対策を先手先手で打ち出していくことがますます重要となります。もちろん最も重要な分野は、2年以上に及ぶコロナ禍で、打撃を受けている地域経済の回復であります。この重要性については、私はこれまでも市議会において何度もお尋ねしておりますが、まず、アフターコロナにおける地域経済の回復に向けた戦略について、いかに早期に具現化していくかが重要と考えますが、市長のご所見を伺います。
 
2.仙台・東北の強みを活かした東北連携
 さて、先月の中旬、地元紙に「仙台市人口、初の減少」との見出しの記事が掲載されました。ご当局に伺いましたところ、昨年、本市の1年間の人口動態がマイナス567人と、少なくとも政令指定都市移行後、初めて減少に転じたとのことです。基本計画策定の際に市が行った人口推計では、本市の人口は令和9年頃をピークに減少に転じるとのことでしたので、おやっと思いました。推計で見込んでいなかったコロナ禍の影響も大きいものと思われ、当局では、現時点で減少局面に入ったとまでは断言できないとしていますが、早晩、本市の人口が減少に転じることは避けられません。宮城県を含む東北の人口減少はさらに深刻であります。人口の減少は地域の活力の減少につながります。
 このような認識から、昨年の第3回定例会の一般質問で私は、東北が連携して当たっていくことの重要性とともに、アフターコロナの東北連携における重要なポイントは、東北の特色・強みである農と食をテーマとした連携であると申し上げました。そのPRをすることにより、本市及び東北における交流人口拡大のみならず、農業や食文化の更なる発展につながることが期待されます。
 文化観光局長からは、東北DCを契機に生まれた農業や食を含めた観光素材の効果的な活用により、東北の交流人口拡大に向け、更なる取組を推進していく旨の力強いご答弁をいただきましたが、今後これをしっかりと実行していくことが重要です。
 東北連携に向けた新年度予算案を拝見しました。東北の文化や歴史等に着目した高付加価値旅行商品造成によるローカルツーリズム推進に1千3百万円、あるいは、仙台発着の魅力的なドライブ観光のプローモーション等を行う東北ロードトリップ推進に750万円など、意欲的な取組が掲げられており、一定の評価をするものであります。一方で、具体のイメージが沸かない。東北連携を進めるにあたっての肝は、東北の強みは何か、何が全国そして海外の人たちに新鮮に映るのか、魅力なのかであります。この点をしっかりと押さえて連携していかないと、空振りに終わってしまいます。私が思う東北の強み・魅力は、農水産と食にあると考えておりますが、ご当局は、仙台、東北の強みや魅力をどのようにとらえておられるのか、また、新年度、その強みをどのように活かして取組を進めていくのか、更に人口減少時代における地域の活力の向上に向けてどう対応していくのか、予算案との関連を含めて伺います。
 
3.「関山街道」を軸とした仙山連携
 次に、もう少し足下の話であります。インバウンド、あるいは、先ほど申し述べた東北連携といったダイナミックな視点は、アフターコロナにおける世界の中での都市間競争を勝ち抜くためには不可欠なものでありますが、一方で、身近な都市との緊密な連携をおろそかにしては、世界の都市との競争の土俵にすら上がれないものと考えます。例えば仙台と山形であります。この2つのまちを結ぶパイプは、古くから、関山街道、笹谷街道、二口街道の3つありました。それぞれに意義深い歴史がありますが、私が思うそれぞれの現在の特徴は、笹谷街道は国道286号となり、笹谷トンネルの開通、そして一部山形自動車道への格上げに至り、現在では本市と山形市を自動車で移動する主要路線となっています。また、二口街道は、秋保大滝や磐司岩、新緑や紅葉を始めとした自然豊かな景観や、立石寺などの歴史を堪能できる貴重な路線であります。関山街道でありますが、現在国道48号となり、その沿線には、愛子、熊ヶ根、新川、作並、関山峠を越え、東根、天童を経て、山形に至ります。街道沿いのまちとしての歴史を持つ実に多くの特色ある地域を通る路線である点が、他の2つの路線と大きく異なる特徴と考えています。
 このような関山街道、本市側では作並街道ですが、このルートを基軸とした仙山連携が目指すべき方向性について順次伺ってまいります。
両市のパイプとして3つの街道を挙げましたが、もう一つ重要なもの、JR仙山線があります。仙山線の全線開業は昭和12年にさかのぼりますが、開通当時から、この主要な乗客は、山形から仙台に野菜を売りに来る行商の女性達でありました。私も学生の頃ですが、重い荷物を背負いながら、仙台朝市で野菜を売っている、たくさんの行商の女性の方々をお見掛けした記憶が鮮明に残っています。驚くべきは、彼女達は山形の野菜を仙台で売って儲かったと喜んで山形に帰るのではなく、野菜の売り上げで仙台港などに上がった魚貝などを買い付けて帰るのであります。まさに、仙台と山形の物流を一手に担っていたのであります。彼女らの姿が仙台から消えてもう大分経ちますが、仙山連携は進化していると言えるでしょうか。新年度予算案における仙山連携の取組ですが、両市における観光イベントへの観光や物産ブースの出店、合同企業説明会など、東北連携分野とは異なり、これまでの取組の域を出るものは見当たらず、本気度が見えません。現在の仙山交流の具体の取組状況について伺います。
 
コロナ禍における新しい生活様式の中で、いかに交流人口の増を図り、地域振興を図っていくか。特定の一つの大きな場所に人を集めるのではなく、各地域、まちの特色、強みを生かした魅力づくりを強化し、それらの地域をつなぐことによりエリア全体としての発展を狙っていくことが効果的ではないでしょうか。当局が長年取り組んでいる仙山交流についても、そのような考え方で、これまでの取り組み手法を見直すべきと考えます。
作並街道、国道48号沿いに本市側から各エリアの魅力を申し上げますと、物販を含む集客施設を中心とした区画整理が予定されている愛子地区、自然豊かで、山も川も存分に楽しむことができ、さらには作並温泉がほど近い新川地区や作並地区など、ポテンシャルを秘めた地域が国道沿いに点在するエリアであります。これらに山形側の東根や天童の魅力が加わることになります。要は、国道48号を大きな軸に、それぞれの地域が持つ魅力を引き上げ、そして、繋げていくことにより、より一層、エリアとしての魅力の向上を図ることができる、新たな仙山交流ができるものと考えます。にぎわいの創出、地域振興、交流人口の拡大や経済交流にも寄与するものと考えますが、ご所見を伺います。
 
具体に、作並・新川地区における取組について、農業振興の観点から伺います。この地区には、いわゆる耕作放棄地が多くあります。この耕作放棄地は、ややもすれば廃棄物の不法投棄の場所となり、有害鳥獣の住処となってしまう。けれども、取り組み方次第では、大きな宝となる土地に大化けすることもありうると考えています。
仙台という大消費地がそばにあります。また、もともと耕作をされていた方がいて、農業のノウハウとマンパワーもあります。とかく重労働のイメージが強い農作業について、彼らのノウハウを活かしつつもAIやIOTなどの先端技術を使って気軽に楽しめる農業を実現し、こうした農業を活用した6次産業など、新たな産業を興せるのではないでしょうか。ご所見を伺います。
 
若者が入ってくれば地域の大きな力になりつつ、様々な新たなアイディアによりさらに地域の特徴を反映した魅力的な何かができ、一層の発展を得る可能性も見えてきます。作並・新川の魅力は何よりも雄大な自然であります。この活用もポイントです。現在、文化観光局において「交流人口ビジネス活性化戦略」を策定しており、中間案には重点プロジェクトの一つとして「エリア別ブランディングプロジェクト」を掲げています。その中で、西部地区においては、事業者等と連携し、「温泉」や「自然」などの魅力を生かした体験型コンテンツを創出することについて記載されています。自然を五感で感じることに加え、例えば誰でも気軽に利用できる農業指導付の体験農場などの様々なメニューを用意した、オートキャンプ場を誘致してはいかがでしょうか。国道48号を利用した山形方面からの交流拡大も見込まれます。ご所見を伺います。
 
さらには、この地域には豊富な森林資源があります。それを活用しない手はありません。例えば、国内外のプレイヤーに来ていただき、木材を活かした現代アートや工芸などの制作活動、活動や作品の展示の場としてのログハウスの設置等、この地ならではの魅力を外部の手をうまく活用しながら新たに展開していくことにより、国内外からの新たな交流人口の増加につながるものと考えます。先ほど述べた農業面からのアプローチと相まって、国道48号沿線の魅力の向上を図り、仙山連携の一層の推進に寄与できるのではないかと考えますが、如何でしょうか、伺います。
 
仙山連携、交流を活発化していくためには、地域の持つ多様な魅力をうまく引き出し、コーディネートし、マネジメントができる力、事業者が絶対的に必要となります。そのためには、この地の未来をどう描くか、事業者の取組みを行政としていかに側面支援していくか、インセンティブをいかに付与するかなど、横串を指して考えていく必要があります。こうした組織があれば、愛子地区で計画中の新たな集客施設と相まって、地域振興の大きなエンジンになるものと考えます。
今年度から、私は、NPO法人作並・新川地区活性化連絡協議会の監事に就任させていただきました。この協議会では、地域の暮らしやすさの向上や定住人口増加を目指した活動、さらには地域の魅力の向上を図り、交流人口の増を図るなど、様々な活動を行っておられます。
区制施行以来、本市においては、経済や観光といった分野については、本庁が担い、区役所・総合支所は窓口のみとなっています。こういった分野の業務に取り組んでいくためには、地域の状況をつぶさに把握し、その上で地域のまちづくりの分野、経済振興の分野、観光の分野など、様々な分野の具体的な課題を分析し、その取組のグランドデザインを組み立て、総合的に地域の発展を図っていくことが必要と考えています。活性化連絡協議会と連携しながら、そういった業務を適時に機動的に、さらには効果的に行っていくためには、区役所・総合支所の主体的関わりが必要です。
今年度から宮城総合支所には、他の区役所・総合支所にはない、地域活性化推進室が設置され、宮城地区西部における地域課題を先端技術の活用により解決していくという、これまでにない取組みを地域の皆さんと具体的に話しながら進めております。このような取組みは、地域住民からすれば、一番身近で地域をよく知っている宮城総合支所が主体的に関わるという点で、大いに喜ばれている動きなんだと思います。宮城総合支所としての役割・機能を一層高め、地域課題の解決だけでなく、経済や観光交流の多面的な観点から、関山街道を基軸とした仙山連携について、宮城総合支所中心に進めていくべきと考えますが、これに対するご所見を伺いまして、私からの一般質問を終わります。