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定例会一般質問に対する回答![]() 1.集中的・重点的なスタートアップ支援について
スタートアップ支援についてでございます。
地域経済の持続的成長に向けましては、スタートアップを本市の経済成長のエンジンと位置づけて、本市の強みや特徴を十二分に生かし、中長期的な視点の下で、これまでとは次元の異なる取組を進めていく必要があるものと認識をしております。
このような認識の下、東北大学を中心とした世界レベルの研究成果や優秀な人材を生かし、世界に先駆けて課題を解決し新たな価値を創出するスタートアップを重点的に支援してまいります。
新年度においては、世界のマーケットで事業を展開するロールモデルとなるスタートアップの創出に向けた集中支援を進めるとともに、連続的に生まれる好循環の実現に向けまして、支援拠点における起業家、支援者等のコミュニティーの形成、また学生等を対象としたアントレプレナーシップ教育などに取り組むこととしております。
国内で最も人口減少、高齢化が進む課題先進地域、東北から、経済的、社会的インパクトをもたらし、世界に羽ばたくスタートアップが継続的に生まれ、本市の経済の発展につながるよう、全力で取り組んでまいりたいと存じます。
2.ナノテラス稼働を契機とした仙台・東北の強みを生かした戦略商品の開発について
ナノテラスの立地を契機とした地域経済活性化についてお答えいたします。
これまで本市では、ナノテラスの利用促進を図るため、トライアルユース事業を実施し、放射光施設の利用を通じて、東北の食品加工業や製造業等の事業者に新商品開発や品質向上に御活用いただくとともに、その事例について幅広く周知を行ってきたところです。
ナノテラスは、これまでの国内の放射光施設にはない、次世代の軟エックス線を特徴としており、農林水産や食品産業など、東北が強みを有する分野での活用が特に期待されております。
令和六年度の本格稼働を見据え、光科学イノベーションセンター等との連携による利用サポート体制はもとより、東北六県の公設試験研究機関との連携による商品や製品の開発支援体制の構築を進め、ナノテラスの立地が東北全体の地域経済の活性化につながるよう取り組んでまいります。
3.戦略的な企業誘致について
企業誘致に係る今後の展望についてでございます。
人工知能などの技術の進展や社会環境の変化などに伴い、多くの産業で研究開発力の強化が求められる中、先進的研究資源の活用ニーズが高まっており、東北大学にはブリヂストンや富士通などの大企業等との産学連携拠点となる共創研究所の設置が進んでおります。
本市といたしましては、こうした動きやナノテラスの本格稼働を最大限に生かし、機を逸することなく、企業誘致の取組を加速させていく必要があるものと認識をしており、新年度においては、東北大学サイエンスパーク関連施設等への入居企業に対する賃料の補助制度を創設いたします。
また、立地企業の研究開発を後押しするため、本市が保有しておりますナノテラス利用権を活用した支援を検討してまいります。
加えまして、立地企業によるイノベーションの創出に向け、東北大学等と連携をし、先端技術の実証の場の提供など、新技術やサービスの実用化に向けた支援を進めてまいります。
これらの取組を通じまして、東北大学やナノテラスを核としたリサーチコンプレックスの形成を進め、地域経済の活性化につなげてまいりたいと存じます。
4.海外展開について
企業の海外展開についてでございます。
国内市場の縮小に伴い、企業にとって海外販路を開拓することが今後より重要になるものと認識しております。
新年度においては、タイや台湾において、インバウンドの取組とも連携し、商談機会の提供などを行う予定でございます。
一方で、市内事業者を対象に本市が昨年十二月に実施した調査によりますと、海外展開に取り組んでいる事業者は全体の六%にとどまっており、主な理由としては、国内市場のみで十分と感じていることや人材や情報の不足などが挙げられております。
このような状況も踏まえ、海外展開の可能性や有用性についての事業者への啓発や支援施策の情報提供の強化を図るとともに、ジェトロなど関係機関と連携し、市場の規模や成長性、企業のニーズなど幅広い観点から、仙台・東北の実情に合った重点マーケットの検討を行うなど、海外展開支援の充実に向けて取り組んでまいります。
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