仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

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H21.2 第1回質疑

頭文

確かな学力育成プラン(案)について

 

世界規模の百年に一度の金融危機・経済危機といわれる激動社会において産業・経済の現場の破綻が続出する中で、学力育成事業に5億6500万円を計上し、確固たる信念のもとひたすら児童生徒の

本分に励ませる教育を実践し、教育環境を築き上げる仙台市を目指して、学力向上策(素案)を策定した教育局に深甚な謝意を表すると共に、具現化に際してそれを受ける児童生徒及び保護者の側からも、また社会からも歓迎され支持されるものになることを切望する次第であります。つきましては、私見を述べながら質疑を致しますのでよろしくお願いします。

世界的な基準から測定される「必要な能力」について


従来学力といえば基本的な知識とその応用が、どれほど確実にできるかを測定して到達度の程度を比較したことが多かった。しかしそれを基礎学力と考え現在でも通用するかといえば、それだけでは物足りないことは誰の目にも明らかなことであります。

従来の学校教育では重きを置かなくなった社会人基礎力として特に学力に関連する力として、㈰考え抜く力㈪チームで働く力の育成が強く要請されております。したがってドリル中心の知識偏重の教育からは育たない、測定の尺度の未完成な領域に否応なく対応 する必要に迫られております。

このことについて従来の学校教育、社会教育の改変について基本的な考え方をお伺いします。

次に、OECDが2003年に最終報告をまとめた「キーコンピテンシー」概念の概要について、個人として社会人として身に付けなければならない能力を具体的な表現で示しておりますが、これについて当局のご見解をお伺いします。

PISAはキーコンピテンシーの枠組みによって出題し、どれほど深く考えられるかを測定することを目標としており、世界での順位が位置づけられる時代になっております。国内の標準学力テストでは表れにくい内容であり、仙台市が独自に行った学力テストでもその趣旨に添った出題になっていたのか疑問を隠し得ないものを感じております。

このことについて当局の答弁をお願いします。


必要な能力(従来の学校教育、社会教育の改変)

教育に関する一連のお尋ねにお答えいたします。
はじめに、従来の学校教育・社会教育の改変に関するお尋ねでございますが、社会・経済の状況が激しく変化している現在、学校教育においては、子供達に、「読み、書き、計算」等の基礎的知識だけではなく、それらを活用して現実社会で直面する様々な課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等の「応用力」、ものごとに主体的に取り組む意欲などを含めた「確かな学力」の育成を図ることが必要であると考えております。
また、社会教育においては、このような社会経済の中、生涯を通して主体的に学び続けるとともに、その成果を、現実の地域社会でさまざまな新しい形で発生している課題などへの対応などにも、生かすことも視野に入れて取組むことが、一層必要になっていると考えております。
 
必要な能力(キーコンピテンシー)
キーコンピテンシーに関する見解についてのお尋ねにお答えいたします。
これからの社会の中で個人に必要な能力としてOECDが提示したもので、「単なる知識、技能だけでなく、それらを活用して、複雑な課題に対応する能力」という趣旨のものです。
今回の「確かな学力育成プラン」は、この概念も踏まえ検討を進めておりまして、基礎的知識を活用し、課題を解決する上で必要な思考力等の応用力の育成を、目標の一つに掲げ、必要な各種事業を検討いたしました。
その一つとして、来年度以降の仙台市標準学力検査では、新たに応用力を測る問いを追加して実施する予定でございます。