仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

仙台復興リポート
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当面する「向上を図るべき学力」について


成長の個人差の存在についてお伺いします。
昔から教育は知育・徳育・体育のバランスのよい子供の育成に力を注いできたと考えます。今でいう「生きる力」の3要素であります。確かな学力も健やかな体も豊かな人間性の裏打ちがあって始めて生きる力になると考えております。子供はどの領域も均一に発達したり成長したりするとは限らないものであります。だから
いつも課題を抱えながら成長していくものであるから、学年相応といっても個人差は大きいのが当然で、個人の力だけでなく先生の指導と友達同士の助け合い教え合いがあって成長が早められるのではないでしょうか。「一生の中で成長を考える」のを待っていられない学校の現実はあります。したがってテストの結果が高得点の付近に重点的に分布することは目標であっても現実にはなかなか実現が難しいことと考えます。
この成長速度の差について当局のお考えをお伺いします。
 
(2)あるべき学力の向上の姿と現実の教育現場の矛盾についてお伺いします。
向上を図るべき「学力」基本概念として ㈰基礎的な知識及び技能
㈪課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等 ㈫主体的に学習に取り組む態度 の3項目を揚げておりますが、正しい学力という概念からは、社会正義に基づき私利私欲を滅し人格の完成を目指して努力する中で磨かれる「学力」であるべきで、現今の「社会の混乱」にかかわる学力の悪用が頻繁に報道されるに至って、今は学力のあり方を問いながら学校教育、社会教育に取り組まなければならない時勢であります。
自己中心で私利私欲を当然と考える親たちや子供達が出現したのは、自由奔放を自由な自己表現として許した過去の学校教育に根ざすところが大きいと考えております。本来純粋であるべき子供の思考が、親の言動から学んだ自分に有利な論理で押すことがすべての判断基準となって、ほかの子供と折り合いが悪くても当然とし、高学歴も手伝ってそれを助長する親が学校教育を阻害している事実をどうしても野放しにはできない現今の社会になっております。
現在子供の心をとらえて離さないものが2つあり、どちらも社会問題につながっております。1つはテレビゲームあるいはゲーム機でのゲーム遊び、2つめは携帯電話でのメール読み書きであります。
そもそもゲームには勝つか負けるかしかなく、そして負ければ倒され殺される結果となり、yesかnoしか選択肢がなく中間とか穏やかにということは存在しない。だから自分に都合が悪ければリセットして終わりにする。つまりこれにのめり込んだら思考が狭くなり簡単に人を殺しても何とも思わない人格が出来上がってしまう子供が社会問題を引き起こしている。次に携帯電話のメールから悪口を書き込んでも人の心を傷つけたという認識がない身勝手な考え方が自然に身に付き、都合が悪ければ自分に引き篭もり子供社会から遠ざかろうとする子供、メールをやりとりしていないと心が落ち着かない子供が増え社会問題になっております。
こうした中で教育に当たる先生方の苦労は計り知れないものがあると拝察しております。しかし更に考察を進めれば「応用力」と呼ばれる力の中に、すばやい態度決定力とか深く思考を進める力とか
協力して物事を解決する力とかそうした急速に変化する社会に適応する力をどのようにして養成するのか、掲げた学力にそれが生かされているのか疑問を持ちます。
このことについて明確な当局の答弁を求めます。
(3)主体的に学習に取り組む態度の育成についてお伺いします。
次に主体的に学習に取り組む態度の育成は、いうは易く実現は難しい課題の筆頭であると考えております。昔よりは従属的な思考で社会を生きようとする子供は少なくなったと見ておりますが、横並び指向の子供が多くてなかなか前進しない場面が出現します。これは子供に限らず親もさることながら教育に当たる側がそうである場合がしばしばで、友達と比べて持ち物や行動を規制したり無理に揃えたりして、周りを見て手を揚げる、周りと同じにしていれば嫌われないなど、要するに横並びで安心する、第三者から見れば
無意味な主体性の乏しい場合が時として話題になります。ついには進路の選択についても友達を気にして、自分の志を曲げてまで友達と同じ所にして家族も安心しているのを見掛けます。
このことについて当局のお考えをお聞かせ願います。
 
(4)新しい発想の芽生えについてお伺いします。
「それ何?」「どうしてそうなの?」「どうすればできるの?」などから発する独創的である子供の思考が否定されてしぼんでいく姿は見るに忍びないものを感じます。親は面倒がり先生はそれを見逃し誰も応えない。そのうち子供は聞いても駄目だと思って諦めることを覚える。学習や遊びの中で、横並びの習慣からよい発想や行動も出る杭は打たれることによって進歩の芽がつみ取られることが心配の種であります。 
そして40分や50分の授業の中では、疑問を解決しないまま、発展の緒に立ったままになっている子供を、そこから深めるべき内容を手ほどきしたり、方向を見つけさせたり、別の観点から見直させたりして、発展的に広い視野に立って物事を見る眼を育てる経験をどのようにして持たせるか、その場の設定の仕方やプロセスは未だ見えないでありませんか。これは町体験や自然体験とは論点が異なると考えます。
このことについて当局のお考えをお聞かせ願います。
 
(5)高能力の子の活用についてお伺いします。
栴檀は双葉より芳し(平家物語)といいますが、悪知恵でなく
正常な、人並み外れて優れた子は時としているものであり、主体的に学習に取り組む態度が幼少の頃から備わっていたり学年が進むにつれて目立ったりするものです。こうした先進的な子を目安にして学級の子たちが学習に取り組むようだと、真似が変じて能力となるものであります。
また高度な話が通じる仲間ではお互いに刺激し合って議論したり、新しい知識を披露したり吸収したりで楽しい時間を過ごしているようです。市内の家庭にはこのような子が多く存在していると考えております。私としてはぜひ生かしてほしい存在ではないかと日頃思案しております。
このことについて当局の答弁をお願いします。
 
(6)本物の主体的な学習態度についてお伺いします。
更に、実行力というか実践力というか、具体的な行動によって
新しい境地に到達することの積み重ねが自信ひいては不動の信念を植え付け、生涯を生き抜く力に育てる教育の素晴らしさを重ねて強調したいと考えます。自発的に学習を始めると自分の学習の弱点などが見えてきて、どん欲に必要な情報を集め、活用して目標達成へと努力を惜しまず苦労と思わず喜びを味わうように見えます。
これは教育する側が体験していなければ、子供に対してはっきり指導できないと考えます。私は剣道の指導を通して子供が自分の力量に目覚め、自分で練習を重ねて強くなり、先生を敬い同輩に声を掛けて励まし、チーム力を向上させた児童生徒を見て、このようにして生きることを自覚して学習に励めればいいなと考えました。
現在求められている必要な能力の中に、知識中心でなく考えるだけでなく、実現したり実行により新しい発見をしたり、常に柔軟な思考で急激な変化に対応したりできる態度があると考えます。
子供の成長の中にこうした能力を高めるには教育の場面でどのように当たろうと考えておられるか、当局の答弁をお願いします。


向上を図るべき学力(成長の個人差への対応)
成長の個人差への対応に関するお尋ねでございますが、児童生徒の成長に個人差があることを踏まえ、児童生徒が、将来実社会で直面する課題を自らの力で克服できることを最終的な目的として、学校では、個に応じたきめ細かな指導に努めているところです。
特に、「確かな学力の育成」の目標の一つである思考力や表現力は、より成長の具合により、個人差が出やすいものと考えられるため、一層きめ細かな指導を行ってまいりたいと考えております。
 
向上を図るべき学力(社会に適応する能力の養成)
あるべき学力の向上の姿としての、社会に適応する能力の養成についてのお尋ねにお答えいたします。
本市の学校教育の目標は、児童生徒の知・徳・体をバランスよく育むことであり、確かな学力の育成と、教育の不易な要素としての徳育は密接な関係にあるものと考えております。
確かな学力の構成要素、応用力は、必要な情報を選択分析し、論理的に思考・判断・表現し、他者と協働して問題を解決する力であります。
その思考・判断の基準となるべき、善悪を判断する力や相手の立場を考える態度は、同時に育成すべきものであり、知と徳を兼ね備えた、社会に貢献できる人材を育てることを主眼として、学力の育成を図ってまいりたいと考えております。
 
向上を図るべき学力(横並び志向)
横並び志向に関してのお尋ねでございますが、現在、学校では主として「道徳」の中で、自分への信頼感や自信などの自尊感情を育むとともに、行事や学級活動などの「特別活動」をとおして、自己を生かしつつ、集団社会の一員として行動する能力を養うなど、様々な場面で、子供達が主体的に生きる力を身に付けるための教育課程を編成しております。
ご指摘のように、子供達には友達に左右され、主体的な判断が下せなかったりする状況も少なからずありますが、子供達が、社会の一員としての自己の在り方を探求し、その生き方についての自覚を一層深めることができるような指導を充実させていきたいと考えております。
 
向上を図るべき学力(独創的な思考の尊重)
独創的な思考の尊重についてのお尋ねでございます。
児童生徒の疑問や課題意識を、いかに学習意欲につなげていくかは極めて重要であります。そのため、グループ学習の中での討議や発表を通じて新たな気づきを促したり、授業づくりに工夫することで一人一人の児童生徒が、様々な疑問を持てるような学習を行うことができるよう、教員の授業力の向上に努めてまいりたいと考えております。
また、体験的学習を行う中で、児童生徒が課題を設定し、情報収集・分析し、発表を行う中で、その独創性を発揮させ、広い視野に立って物事を見る力を養ってまいりたいと考えております。
 
向上を図るべき学力(高い能力を持つ子の支援)
高い能力を持つ子の活用についてのお尋ねにお答えいたします。学校では、子供同士の学び合いの場も大切であり、普段の授業においても、豊かな発想や深い考え方をもつ子供の意見を紹介したり、それをもとに議論したりするなどして、全体的に高め合う学習を展開しております。
また、グループ活動等を多く取り入れ、子供同士で分からないところを教え合ったりする等、互いに刺激し合い、磨き合うことで、より効果的に学習内容の定着を図っております。
子供達のそれぞれのよいところを最大限に生かし、他の子供のよさを引き出していくような教育が肝要であると考えております。
 
向上を図るべき学力(実行力や柔軟な思考力の向上)
実行力や柔軟な思考力の向上についてのお尋ねでございます。ご指摘のとおり、子供は、具体的な体験や行動を通して、直面した課題に柔軟に対応したりする力が育まれ、また、そうした実践の積み重ねが、新たな事へ挑戦しようとする意欲を高め、主体的な学習態度に結びつくと考えております。
本市では、野外活動等の充実や、自分づくり教育の職場体験など、未知の分野にチャレンジする幅広い体験学習を推進してまいりました。
今後とも、単なる知識の習得のみではなく、挑戦することで何かをつかみ取っていく態度を育てて行きたいと考えております。