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H20 第2回定例会質質疑頭文 只今赤間議長より指名を受けました加藤和彦です。はじめに、栗原市・奥州市で最大震度6強を観測された岩手・宮城内陸地震で被害を受けられた皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。被害された地域の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。 さて、前回2月定例会における質疑に引き続き、主としてセントラル自動車の移転進出に伴う諸懸案について質疑を行います。 前回は主として報道記事等に基づいて考えられる事項を、並列的に質問いたしました。市はこの流れを更に加速させるべく明日の仙台をつくる活力の創造に努めることを確認し、私は移転してくるトヨタの工場の凄さを紹介しながら、当面する貨物の輸送に関連して宮城野貨物駅の現状の改善について伺い、その他数点を指摘しながら質疑を行いました。 今回は名古屋港周辺とトヨタ自動車本社の視察に基づいて、次第に明らかになってくる移転計画と仙台市の受け持つ事業の推進との時系列における調整等を重点的に取り上げます。 世界的用語「カイゼン」の発祥地であるトヨタの実際に関連してある経済誌の記事から判明した内容は、「トヨタ列車」が誕生するまでには、1年分244日の実証試験で不具合を捕捉しては「カイゼン」を行う毎日で、3年の歳月を費やして鉄道輸送に踏み切る決断をした。JR貨物によると「通常のお客さんであればトライアル輸送は1~2回が基本」というから途方もない時間を費やしている。 コンテナのウイング開閉のための電源ユニットを取り外し、内寸の高さを7cm広げることに成功し、きっちり隙間なく積み荷を収納する工夫をした。こうして「カイゼン」が進められ、特別仕様のコンテナをつくった。その結果、従来ルートである船便とトラック併用の場合に比べて半日早い2日に短縮したばかりか「部品管理が行き届き、今まで以上に柔軟な注文が可能になった」という。 こうして心血を注いだ「トヨタ列車」が毎日2往復名古屋南貨物駅と盛岡貨物ターミナル駅の間を定時に運行している。JR貨物によると、トヨタ列車の意義が大きかったのは第1便より第2便と口を揃えていう。第1便は関東自動車の増産に合わせて増産分を獲得した格好だが、第2便は内航船輸送からのシフトすなわち モーダルシフトだった。トヨタは自前の貨物船も専用の埠頭も持ちながら鉄道輸送に切り替えたのである。 トヨタ自動車東北は、小型乗用車向け環境対応型の新型エンジンを生産すると発表した。年間で最大40万基の生産を目指す。それに合わせてハイブリット車用のニッケル水素電池の新工場が大和町に建設される。ここでは更に次世代型のリチウムイオン電池を生産する可能性がある。これは各車種にハイブリット車を製造して環境配慮型の自動車生産を強く印象づける計画であることを示している。 このことから、「カイゼン」というのはちょっとした工夫などというものではなくて、はっきりした目標を持って、それに向かって日夜を分かたず全知全能を傾けて取り組んだ結果であることがわかる。 振り返って仙台市の行政を見ると、職員一同は精一杯働いていると思うが、この事例を現地視察を踏まえて参考にしてみると、職員からそこまでやるかという声が聞こえてくると思いますがどうでしょうか。 前回の質疑でも話した「沃土ノ民ハ材ヒズ」そのまま公務員の甘さというか身分と収入が保障されているために、マイペースで仕事をして何が悪いかという気持ちを捨てきれない一部の方々には、実際にトヨタの職場に学んで考えて欲しいと思います。 このことについて当局のお考えをお伺いします。 本市の職員の意識について 現在の社会状況やその変化に的確に対応していくためには,ご指摘のとおり,職員全体が明確な目標意識を持ち,柔軟な発想で取り組む必要があるものと受けとめております。 机上の研修や職場では味わうことのできない民間企業のサービスに対する考え方、行動を学ぶということ、あわせて,コスト意識や効率的な仕事の進め方などを体験させるために民間企業への派遣研修を実施するなど,職員の意識改革を目指して,様々な研修を行っているほか,全庁的な取り組みとして,職員が自らの業務の改善を創意工夫して提案する業務改善意見提案制度を実施しているところでございます。 今後とも,民間の取り組みも参考にいたしまして、研修の充実をはじめ職員全体の意識と組織風土の改革に,引き続き努めてまいりたいと存じます。 |