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平成24年 第1回定例会加藤和彦議員定例会一般質問に対する回答1 市の将来ビジョン創出について 仙台塩釜港の将来ビジョンについて 製造業の振興に関連して、仙台塩釜港の将来ビジョンについてのご質問にお答えいたします。 昨年策定されました、宮城県港湾戦略ビジョンは、仙台塩釜港と松島港、石巻港の3港を統合化して一体活用することにより、「東北を牽引する中核的国際拠点港湾の実現」を目指すものでございます。 その中で、仙台塩釜港につきましては、コンテナや完成自動車輸送などの東北の物流拠点として位置づけられており、本市といたしましても、港湾施設の拡充に加え、機能強化の取組みが重要と認識しております。したがいまして、港湾整備の推進について、引き続き、国や県などに働きかけを行うとともに、このたび承認された復興特区制度を活用するなど、東北の経済を牽引する国際経済交流拠点としてふさわしい機能の集積に努めてまいりたいと考えております 。 広域物流を考慮した道路網整備について 産業集積の地域を結ぶ広域的な道路網の整備についてお答えします。 仙台都市圏においては、近年、仙台都市圏環状自動車専用道路や大衡インターチェンジが完成供用し、現在、仮称仙台港インターチェンジの整備が進んでおります。一方、東北全体の高規格幹線道路の整備率は約7割と未整備区間があり、本市としては、総合的かつ効率的な物流体系の構築に向け、関係する自治体と広域的な連携を図りながら、広域交通網の整備を促すとともに、東北のネットワークの中心として主要都市間のひと・物・情報の交流の活性化に取り組む考えでございます 。 広い視点に立った産業政策について 広い視点に立った産業政策についてでございますが、地域の企業による魅力ある製品開発や国内外への積極的な販路拡大が、震災からの復興に向けて大変重要でございます。 本市はこれまでも、各種の産学連携プロジェクトや国内外の研究開発産業の誘致等に取り組んでまいりましたが、今後、その集積を加速させるためには、震災復興への各般の動きを捉えまちづくりとも整合させたより戦略的な視点による取組みが必要でございます。 そのため、震災復興特区制度なども活用し、産業を集積すべき地域を定め、ターゲットとなる産業に対しさまざまな優遇措置や規制緩和を組み合わせながら企業誘致のセールスに力を入れるほか、これまで築いた諸外国とのネットワークなども活用した販路拡大など、新たな視点で製造業の発展拡大に取り組んでまいる所存です 。 医歯工連携、健康福祉産業について 医歯工連携、健康福祉産業振興についてでございますが、高齢化の進行や市民の健康意識の高まりなど、「健康」をキーワードとした産業は、今後大きな成長が望める重要な分野であると考えております。 本市では、知的クラスター創成事業やフィンランド健康福祉センタープロジェクト等により、この分野の産業振興に取り組んでおり、大学等の先端技術の実用化や海外との連携には各種法規制や言語等の課題がございますが、これまで栄養指導プログラムや血管弾性測定装置の商品化、医療用ソフトのEU市場での販売などの実績も出てきているところでございます。 今後、早期の市場投入が見込まれる健康福祉サービス・機器サービス開発委託事業や地元企業と大学が連携しビジネスに取り組む研究会の開催などを通し、観光や食など市民や消費者のニーズにも結びつ けながら、魅力ある製品・サービス開発を促進し、本市の発展を牽引できる産業に育てまいりたいと考えております 。 伝統地場産業の発展と継承について 伝統地場産業の発展と継承についてでございます。 本市には、地域で育まれた食材や伝統工芸品、ものづくりを支える技術などの貴重な財産があり、本市経済や市民生活を支える上で、大変重要であると考えております。 後継者の確保や販路の拡大といった課題もございますので、これまでも、本市は「仙台市工芸展」の開催や若手工芸者の独自企画展開催への助成、試作品製作への支援、地場の食材を用いたスイーツの開発支援等を行ってまいったところでございます。 仙台箪笥や染物などの担い手の中には、伝統的技法に新しいデザインを取り入れるなど、新たな動きも出てきております。今後の発展には、伝統に磨きをかけるとともに、時代のニーズに応え、付加価値を高めていく取組みも必要でございますことから、クリエイティブ産業との連携など他業種とのマッチングも進めながら、新製品の開発支援や新たなマーケットの開拓などを通じ、地域に根ざしたものづくりの技術がしっかりと未来へ発展、継承されますよう支援してまいりたいと考えております 。
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