仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

平成24年 第1回定例会

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予算特別委員会質問

広域連携による観光振興について

経済費中、広域観光連携推進・地域振興策について伺います。
震災後、大きく減少した国内観光客の早期回復、連携エリアの観光再生を目指し、様々な推進事業を平成24年度に盛り込まれています。その中で、広域連携による観光振興は、観光立国と観光の現況、住んでよし訪れてよしの街づくり、広域連携による観光振興、滞在型観光促進のための観光圏整備、インバウンド促進のための広域連携、仙台・福島・山形広域連携による観光振興のテーマであります。
観光交流人口の拡大による日本の再生、「旧来型観光」と「これからの観光」は旅の形・旅の目的・地域との関係・旅の経済性において相違があること、「住んでよし訪れてよし」のまちづくりでは、地域を取り巻く厳しい環境から「交流なくして活力なし」「活力なくして交流なし」をモットーに地域コミュニティーの活性化・交流人口の拡大を図ること。
広域連携による観光振興では、滞在メニューやプログラムの多様化・「ストーリー」で繋いだ観光コース・一体的プロモーションによるイメージ形成、強調すべきは『ストーリーに従って時間を過ごすお客様からは自治体の境界は見えない』こと。
  インバンド急増の主役は韓国・台湾・中国・タイである。東アジア圏は「温泉、リラックス」、「ショッピング」に関心が高く、「伝統文化、歴史的施設」これに次いでいる。したがって、県内の広域的な歴史的・文化的・自然・景勝地の観光ゾーンと、温泉ごとの特色と宿泊施設の紹介情報のほか、世界遺産・平泉とその周辺の文化的資源を中核とした観光資源等をインターネットで紹介する情報発信に力を入れ滞在型観光促進のための観光圏形成に努力しなければならないこと。
  これらのことから仙台(駅、空港)を拠点とした周遊コースづくりを考え、
これに観光資源を「ストーリーで繋ぐコース」として見る観点で整備する計画を推進しようとしております。仙台市では観光を大きな資源として位置づけ、支援する体制ができていますが、震災後では、大きく様変わりした東北の地で果たしてどうなのか、具体的計画をご提示いただきながらお聞かせください。 

作並温泉・地域活性化について

 作並地区の地域振興策の経過について 仙台の奥座敷と呼ばれ、歴史的知名度も高く湯治効果も顕著で昔からなじみ客が多く、仙台に根ざした身近な温泉地として愛され、癒しと憩いを与えてきた本市の大切な財産であります。市中心部から車で40分程度とほど近く、市外からも多くの観光客を寄せる主要観光地であることから、本市の交流人口回復に向けての要でもあり、作並への誘客促進と、この地の活性化が重要であると考えております。 仙台経済ステップアッププラン推進に盛り込まれている『秋保・作並温泉観光振興』の予算内訳と事業の内容を示してください 市民から親しみのあった作並でしたが、現在のように交通の利便が高度化すると、行きやすい方に客が流れて作並は取り残され地域の気風も停滞した。 地域振興計画は何度か立案されたが、温泉経営者の昔から受け継いできた伝統的なやり方に固執する感覚が禍して、時代の変化に対応できず取り残されてしまった。また、国道48号線に沿って展開している温泉街のため、奥行きが少なく並べて行くしか施設の新築は難しいので魅力ある計画が立てにくい実態がある。
地域振興の立場から見て、従来の振興策は適切で効果の高いものであったか、当局の見解をお伺いします。   地域環境の変化に伴う活性化の気運について 近年仙台と山形との地域間交流が急速に高まり、快速列車が多数増発されて作並温泉の利用方法が変化してきた。山寺参詣や松島・仙台見物との組み合わせで気軽に家族旅行・少人数のグループ旅行の一部として宿泊が捉えられ、保養とか湯治という感覚は通用しなくなった。
活性化に結びつかないが、関山峠を貫通する国道48号線は仙台・山形の交流の高まりと共にトラックなど国道の混雑が激化してきた。特に土日などは数珠繋ぎの状態を呈し通過時間が思いのほかかかってしまう。  
こうした変化に伴い、休息形を含めて作並温泉の利用が変化しつつあることは事実であり、宿泊客は減少している。宿泊数の減少はどの施設も頭の痛いところで、その打開のため多様な観光資源をオープンに回遊し、非日常的な時間・空間を存分に楽しめるようにするなど、研究と工夫が求められている。作並温泉の衰退の回復と利用者の拡大について、御見解をお伺いします。  
また、震災による施設被害や、風評等の影響もあり、かなり厳しい状況が続いていると聞いております。作並温泉の震災以降の宿泊客の動向と現状を示してください。
厳しい状況にある作並支援として、震災以降、仙台市ではどのような施策を実施してきたのか?   多様な温泉・観光資源の利用について 単に温泉に入浴・入湯するだけでなく、温泉による治療や療養のほか地熱エネルギーの多面的利用が「グリーンニューディール」として注目される。地域の集中暖房、温室栽培、温室ガーデン等古くから利用されてきた方法だが、更に付加価値をつけて多様な利用法を考案したい。
地産地消それもその地での栽培・利用で食膳を賑わしたら宣伝効果も大きいと考える。また近在の農家に契約させて食材を確保するのも地域活性化になると考える。地域の振興は適材適地栽培を基本として、住民が結束して取り組むことが肝要ではないか。温泉の湧出する湯の温度は温室に利用できる程度である。これを使うのは資源の有効活用としては省エネルギーを地で行くようなものである。 地域を広く見て観光道路を整備し、国道48号線を軸として観光計画を提案されば、その回遊により必要な車道・歩道の整備や観光遊覧バスの配置など新しい名物を創出できると考えますが、このような地域開発についてご見解をお伺いします。  
21世紀型高齢者住居施設 H21年9月議会の一般質問で、作並健康の里づくりが目指す高齢者住居施設の諸計画を質問させていただいております。  ①旅館客室利用の快適な高齢者向け居室の創造 ②旅館としての資源を活かした施設(温泉・食事)の充実 ③デイサービスの新設 ④ヘルパーステーションの新設 ⑤居宅介護支援事業所の新設 ⑥訪問診療・介護(診療所)を準備(コメディカルによる統合医療) ⑦リハビリ対応を準備 ⑧終焉の看取りまで揃っている地域づくりをプラニング ⑨地域の環境との同化策をプラニング  地域の活性化につながるのは当然、物流も盛んになり住民の活力の増進に役立つことは明らかである。この計画が実施され「健康の里づくり」が実施されれば「ヘルスタウン」創出となり、街並みも変貌するものと期待される。
このプランはその後どうなったのかお伺いします。  また、ラサンタの位置づけも今後重要なポイントとなると考えます。  ここ2~3年の入館者数の推移を伺います。  
ラサンタに公衆浴場を設置するのは如何か?  
観光資源の1つとして大いに集客数アップすると期待できるが如何か?  
今後ラサンタを中心とした周辺の整備をどう考えているのか?  
「ラッキースポーツゾーン」の整備について また、スポーツと観光・農業を組み合わせて地域の振興を図る観光ゾーンとして、西は野川の断崖地層観察や鳳鳴の滝・鎌倉山歩き、更に奥新川ラインまで探訪するに千変万化場所を選ばないほど多様であります。そしてエコミュージアムとして作並温泉地の博物館を考えるとき、興味津々として訪れる人々に感激を与えることは素晴らしいと考えます。そこで重要なのは地域との連携であります。昔の農機具や家財道具等を丁寧に保存している住民の協力を得てもよいし、地域紹介の意味で里山風景を写真や絵で展示するのもよいのではないでしょうか。近くにはニッカウヰスキー宮城峡工場があり見学と試飲食事を楽しむのもよいし、この地域は日常生活を越えた経験ができるのが強みである。そして実際に行ってみたいとなれば里山である新川地区が待っています。
こうした子供達を始め市民の心身の健康増進に役立つ地域が連続して展開しているはここが一番だと自負しております。  疲れを癒す作並温泉は医療回復に即効性がありリピーターが多いのに気付かれない、宣伝力の弱さを抱えております。もし温泉療法にノウハウを持つ企業と連携し、入浴と食事、森林散策を組み合わせて健康増進につなげることができたら更に利用者を喜ばせる手立てになるのではないかと考えます。
まだまだ未開の地のような所があるのが却ってよその人には魅力として映るものだと考えます。
条件不利地域における観光の展開に必要なことは、①条件不利となる負の遺産をその地域ならではの視点から捉え直し、負の遺産と当該地域との関わりを観光客に見せること。②負の遺産だけではなく地域の人が地域に対する誇りを持てる何かを観光資源として機能させることといわれております。私は敢えてスポーツと地域活性化を結びつけてその実現に懸命に努めたいと考えております。
地域振興の視点からどのようにお考えかお伺いします。   
仙台市の観光客数は震災前の年の平成22年に過去最高を記録した一方で、作並温泉の宿泊者数はこれまで減少を続けています。  作並に対しては、これまで行政からの様々な支援があったが、なかなか宿泊者の減少傾向に歯止めがかかっていない。そこにきて震災の発生と、かなり厳しい状況であります。
作並の活性化は一朝一夕では実現せず、中長期的な取組みが必要である。基本は、地元自身が将来像を描き、そして本気になって、主体的に取り組んでいくことが一番重要と考えます。そして行政がいかにその地元の取組みを支えていくかといったことが問われているのだと思います。
これまでの地域振興プランを参考にし、今後どのように考えていくのか? 


 次に、来年4月から始まる仙台・宮城ディストネーションキャンペーンのイベントについて、JR仙山線を活用する一案を提案します。
1 JR仙山線の紹介と役割について
(1)仙山線はご承知のように仙台と山形を直結して人的物的交流の役割を担う願いを込めて建設された鉄道路線であります。昭和4年に仙台-愛子間が開業して以来、昭和12年に仙台-山形間が全通するまで、仙台と山形は、遠く福島-米沢を通って結ばれていました。 今は仙台駅から10km範囲で5駅増設されたが、この例は全国を探してもありません。 東北の玄関口としての仙台空港、沿線や山形から国際線に搭乗する客を運ぶ仙山線、その使命を全国に周知する機会としてディストネーションキャンペーンを活用することは、大きな意義があると考えます。仙台市は仙山線活用を積極的に進め、多くの実績を残して来られました。  
2 イベント列車の運行について
(1)現在、仙台圏、山形圏は独立した存在でなくて、仙山圏となって一体的に活動する時期になっております。したがってその勢いを来年4月から始まる大型観光宣伝「仙台・宮城ディストネーションキャンペーン」のイベントに活かす絶好の機会であります。さらに、いっそう広域的な地域づくりを進めるために、関東圏から集客を図る実利的な連携の方策をどう考えているか、当局のご説明をお願いします。  
(2)全国的に見て地域格差がある仙山圏において、首都圏(観光客の半数超)をはじめ、全国各地から観光客を呼び込み交流人口増加を図る一翼を担う仙台市・山形市両議会が、この路線に「癒しや観光・交流」など、ソフト面の付加価値づけの議論をしております。 前回の「仙台・宮城ディストネーションキャンペーン」の機会で運行されたイベント列車「トロッコ車」、は、かなりの評判を呼び、大勢の観光客を楽しませてくれました。来年のDCでも仙山線にイベント列車をぜひ走らせるよう関係機関に、積極的に働きかけ、実現すべきであると考えますが、お考えをお伺いします。