仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

仙台復興リポート

平成24年 第1回定例会

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予算特別委員会 回答

1.広域連携による観光振興の今後の展開について 

●本市には、観光を資源として位置づけ、支援していく体制があるが、震災後の大きく様変わりした東北においてどうなっていくのか、具体的計画を示していただきたい。

○広域連携による多様な観光資源を活用した取組みは大変重要であり、これまで、三市連携をはじめ、積極的に東北各地との連携を進めてきた。被災により、東北の自治体が多数大きなダメージを受けたことから、本年1月、仙台とタイの観光協定の更新にあたり、東北観光推進機構も加わり、共同したプロモーションや情報発信によるインバウンドの増加促進を図るとともに、平成25年の仙台・宮城デスティネーションキャンペーンについては、平泉町が正式に会員になる等、関係自治体と連携したプロモーションの実施等を行い、本市のみならず、広く仙台、宮城、東北の圏域内への交流人口の回復に努めてまいりたい。

 ●ストーリーでつなぐコースについて、震災前と震災後で大きく状況が異なっているため、

来年度のデスティネーションキャンペーンが始まるまでの1年間で、観光コースについても現状に沿った取組みに修正が必要と考えているがいかがか。 

○今年4月から「仙台宮城【伊達な旅】春キャンペーン」が行われるが、仙台を発着とする被災地向けのバスツアーや平泉と仙台をつないだバスツアー等、これまでの3市連携や伊達な広域観光圏でも培われたストーリー性をベースにしたツアーの実施などに取り組んでいる。 
●国内に加え東アジア系の観光客誘客も観光振興経済効果の一つと考える。

伊藤副市長は先日タイに赴き観光協定を締結されたが、今後のタイとの交流に関してどのような感触をえられたのか。

○これまで結んできた六年間の実績をタイとしても非常に重要視しており、また本市としても今後国内マーケットに頼っていてはなかなか観光客も増えないということで、台湾、韓国、中国、タイなどにターゲットを広げていきたい。

タイ側の受け止め方についても、国内における日本で訪れたい街は東京・大阪の次が仙台という認識を示している。そのように言ってもらえる国はなかなかないので、本市としても今後ともお互いに双方向で交流を続けたいという観点から、新たなステップとして今回再締結に至った。

 

 

3.作並温泉・地域の活性化について

●仙台経済ステップアッププラン推進に盛り込まれている「秋保作並温泉観光振興」の予算内訳と事業の内容について伺う。

○秋保作並温泉観光振興事業は、総事業費5、135万円で、その内訳は、メディアを活用したプロモーション事業費900万円、首都圏からの企業旅行誘致を図る事業費2、130万円、誘客に向けた地域主体の活動助成事業費1、000万円、磊々峡ライトアップ補助事業費700万円、温泉宿泊施設が企画する宿泊プランのPR支援事業費405万円となっている。

 

●地域振興の立場から見て、従来の振興策は適切で効果の高いものであったか伺う。

○平成6年度策定の作並地区整備基本構想及び平成17年度策定の作並地区振興プランに基づき、地域の核となる施設として観光交流施設ラサンタ建設などに取り組んできた。

ラサンタの運営は地元の自立的参画によるものであり、ラサンタでのノルディックウォークなどの体験メニューやイベント開催、作並駅から作並温泉街までの桜の植樹など、地元の創意工夫のもと、作並地域が一体となった取組みも出ているが、さらに新たな切り口による振興策が必要であると考えている。

 

●作並温泉の回復と利用者の拡大について、見解を伺う。

○作並温泉では、宿泊客の主体が団体客から個人客へと移行していることや、交通アクセス等の変化なども相俟って、全国の他の温泉地と同様に宿泊客の減少が続いている状況であり、利用者の拡大に向けては様々な環境変化に対応して、作並のもつ資源を最大限に活かした魅力づくりや、PRへのさらなる工夫などに取り組む必要があるものと考えている。

 

●作並温泉の震災以降の宿泊客の動向と現状を示してほし

○サンプル調査の結果となるが、作並温泉の宿泊客数は昨年4月時点で対前年同月比約48%の増であり、12月には対前年同月比で14%の増となっている。主な増加要因は、復興関係者の宿泊によるものであることから、宿泊単価をどうしても抑えざるを得ない状況にあり、復興需要にも収束傾向がみられ厳しい状況が続いていると考えている。

●厳しい状況にある作並支援として、震災以降、仙台市ではどのような施策を実施してきたのか

○宿泊者の多くを占める重要な市場である県内からの宿泊利用の促進を図るメディアプロモーションや、首都圏からの企業旅行誘致、閑散期の宿泊客増加を目的とした特別宿泊プランの企画、PR支援などを実施してきたところである。

また、風評被害等の払しょくのため、伊達武将隊全国キャラバンでのPR展開や東北六魂祭の開催などの取組みを行ってきた。

 

●作並の多様な温泉・観光資源の有効活用による地域開発についての見解を伺う。

○温泉や農産物、自然など、作並が有する資源を活用し、新たな展開につなげていくことは、地域の活性化を図り魅力を高めていくための効果的な取組みであると考えている。

本市としても、定義やニッカウヰスキー仙台工場など、周辺を含めた地域の資源を最大限に活用する視点を持ち、利用者の安全対策や魅力ある空間づくりを意識しながら、地元の皆様と一緒に、観光を機軸にした地域振興に努めてまいりたい。

●作並健康の里づくりのプランは、その後どうなったのか伺う。

○このプランは、観光に加え健康や医療の拠点整備を図る作並地域の有志の皆様によるご提案であり、国の高齢者居住安定化モデル事業として平成21年に採択されたが、実施主体において必要な事業費を確保できなかったことなどの理由から、結果として実施に至らなかったと伺っている。

 

●高齢者住居施設への転用を推進していたが進まず、今年一月に廃業した旅館について、廃業後の旅館施設の現況や今後の動きなどは把握しているか

○知っている限りでは破産宣告を受け、今後競売にかけられるという話を伺っている。

 

●スポーツと観光・農業を組み合わせて地域振興を図る観光ゾーンの実現に努めたいが、地域振興の視点からどのように考えるか。

○作並を含む本市西部地域は、温泉や広瀬川流域に広がる豊かな自然など、多様で魅力ある資源を有している。

「スポーツツーリズム」や「ヘルスツーリズム」など、観光旅行が多様化していく中、作並温泉においても、健康増進を図りながら恵まれた自然を堪能する「ノルディックウォーキング」を温泉入浴とセットで開催するなど、その特性を活かした取組みが地域主体となって進められている。

今後も、地元の皆様と一緒に、食や健康、癒しなど、今の観光客に求められる要素を上手に組み合わせ、総合的に提供する仕組みづくりなど観光に結び付く様々な可能性を探りながら、この地域の振興を図りたい。

 

●ラサンタのここ2~3年の入館者数の推移を伺う。

○「ラサンタ」の平成21年の入館者数は、39、478人、22年は29、291人、23年は25、040人となっている。

 

●ラサンタに公衆浴場を設置してはどうか。

○「ラサンタ」には、現在、「美足の湯」という足湯を設置しており、訪れた皆様に好評を得ている。雪が多く積もった日や凍結の関係もあり湯を止める場合もある。

このような手軽に利用できる足湯は、温泉の魅力を直接感じていただけるという点から非常に有効な取組みだと考えているが、公衆浴場の設置については、日帰り入浴などを実施している温泉街の皆様の同意が不可欠で、各旅館・ホテルの利用促進が最も重要であることから、今後、どのような方策が可能か、地元の皆様のご意見を伺いながら検討したい。

 

●今後、ラサンタを中心とした周辺の整備をどう考えているか。

○ラサンタは、観光客との出会い、地域住民の集い、地域間の交流の場であるとともに、作並の伝統や文化、歴史などその魅力を発信する観光情報拠点でもある。

これまで、地域主体の様々なイベントや取組みが行われてきたが、まだまだ活用の余地があるものと認識している。

今後、これまで以上に地域振興の核となる施設として、その機能を充分に活かすとともに、周辺整備のあり方についても検討したい。

 

●作並の活性化は一朝一夕では実現せず、中長期的な取組みが必要。これまでの地域振興プランを参考にし、今後どのように考えていくのか

これまで様々なご提言をいただいたが、作並地区が有する温泉、食、豊かな自然などの魅力を活かし、西部地区の各種の観光資源とも連携を図りながら、中長期的な視点で観光振興施策を立案・展開していく必要がある。

今後、地域が一体となって、継続的な取組みを行うことが重要である。そのため今年度は地域で勉強会などの観光誘客に関する様々な取組みに市も補助をする機会を設けている。地域の中に入り、地元の皆様とともに様々な方策を検討したい。

併せて、県内・東北各地との連携による企画づくりや、海外も含めた積極的なプロモーション活動も実施し、観光を機軸とした地域振興に努めたい。

 

3.イベント列車の運行について

●仙山圏として広域的な地域づくりを進めるため、関東圏から集客を図る実利的な方策をどう考えるか。

○来年春に5年ぶりに開催する「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」や、本年4月のプレキャンペーンでは、「連携」をキーワードとして、「地域間・東北エリアの連携、域内の交流促進」を図ることとしている。

隣接する県外の市や町と連携し、作並街道、関山街道と呼ばれる48号線で結ばれる本市から天童市までの観光ルートや、慈覚大師が開山された、山寺、瑞巌寺、毛越寺、中尊寺を巡る四寺廻廊の旅をガイドブックなどで紹介するほか、首都圏への観光キャラバンを共同で実施するなど、観光客の誘致に向けた積極的な取組みを展開したい。

 

●来年のデスティネーションキャンペーンでも仙山線にイベント列車を走らせるよう、関係機関に積極的に働きかけ、実現すべきであると考えるがいかがか。

○開催自治体とJRの連携の下、実施するデスティネーションキャンペーンでは、イベント列車の運行が沿線地域における観光客の誘致に非常に有効である。

仙山線でのイベント列車の運行については、キャンペーン中の平成25年5月に、山寺・立石寺のご本尊が50年に1度の特別開帳を迎えることなどから、JR東日本仙台支社に対し、強く要望したい。