仙台市議会委員 加藤和彦のHP。活動及びプロフィールなどのご紹介。

仙台復興リポート
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定例会一般質問

自由民主党の加藤 和彦です。今回は本市西部地区の振興に関わる諸問題について将来を見据えた論点から質問をいたします。
 

1 仙山交流の視点から本市西部地区の特色について

 本市西部地区はJR仙山線の沿線にあり、山形県に隣接していることから仙山交流の道筋を構成しております。古い時代には笹谷峠を越えて山形方面に通っていたが重要な塩の道でもあった。

 大正時代、仙山線の必要性・重要性を唱えていた廣瀬村代表石垣彦左衛門村長、村会議員の岩松喜蔵(作並岩松旅館)、加藤忠三郎(旧愛子郵便局)、佐藤源太郎(郷六)が自弁で鐡道省に陳情、仙台市議会は大正811月「仙台市を起点として山形県に通ずる鐡道の敷地は、東北振興上緊要と認めるを以て、政府に於いて至急敷設せらるるよう措置あらむことを切望す。」の意見書を「仙台市議会議長 野副重一」名で政府に陳情した。それから10年仙山線は仙台―作並間、西は山形―山寺間が開通して運用していたが、昭和12年面白山トンネルが開通して全線の利活用が出来るようになった。作並―山寺間は直流電化で走る機関車が牽引する列車に乗って急勾配の登りの軌道を軋む音を聞きながら昔の人は旅をしたそうです。

 やがて仙山線陸前落合駅~熊ヶ根駅で行われた交流電化の試験の成果を検討し、大電力を効率良く使える有利さから昭和32年仙台~作並間交流電化の営業運転を開始、43年作並~山形間電化方式を直流から交流に変更し、全国の電化も交流で統一され現在に至っております。

 鉄道沿線の地域はその便利さから人家が密集し市街を形成して発達し、地域文化を興すなど住みやすい環境を構成するようになった。それで仙台市西部地域は駅を中心に次第に市街化し更に幅の広がりを見せています。

 同時に仙山交流がその頻度を増し、質の高まりが進み東西それぞれの特色を生かしている。交通網は鉄道に限らず道路網が開けて現在高速バスが一日80往復と頻繁に発着し通勤通学に利用されています。また山形~仙台間相互で観光交流が見られます。山形側では農産品の生産が盛んで仙台はその消費地となっており、相互に恩恵を受けています。同様に仙台市西部はこれといった産物はなく、市内からの流通に頼る現状である。従って仙台市西部は中心部のベットタウンとなっており、通勤と言っても中心部に行くのと同意語になっている。その上、山形に近い地域では仙台市内よりも山形との交流が盛んで、仙台商圏から離れています。

 このように一時は全国から注目された存在でありましたが、今後仙山交流をどのように進めるのがよいか、また本市西部の関わり方について当局のお考えをお伺いします。

 

2 仙台市国家戦略特別区域の指定

仙台市は全国で唯一「女性活躍・社会企業のための改革拠点」として、国家戦略特区に指定されています。国家戦略特区では、民間事業者の方々がより一層活躍しやすくなるよう、法律などに風穴を開けて規制改革を行い、例えば医療や農林水産業、観光など様々な分野で規制改革が可能です。何と言ってもこの規制改革の主役は民間事業者の皆さんです。意欲的に仙台特区を活用して共に未来を変えるよう実現したいものです。現在仙台市で進行中の規制改革分野は5つあります。

社会企業

(1) NPO法人の設置手続きの迅速化

 (2) 雇用労働相談センターの設置

 (3) スタートアップビザの実施

 (4) 一般社団法人等への信用保証制度の適用

女性活躍

 (5) 地域限定保育士の創設

 (6) 都市公園内保育所の設置

公共空間利活用

 (7) エリアマネジメントの民間開放

近未来技術実証

 (8) 自動走行・ドローン実証実験

医療

 (9) 保険外併用療養に関する特例の活用

 (10) 特区医療機器薬事戦略相談の実施

 また東北芸術工科大学の「地(知)の拠点整備事業」取り組みとしてシンポジウムを開催「クリエイティブ・ローカル/仙山生活圏の可能性」について芸工大は美術大学の枠を超えた教育改革と地域連携を実践し、クリエイティブなまちづくりに関して芸工大と連携協定を結ぶ仙台市の奥山市長とCOC事業の連携自治体である山形市の佐藤市長が仙山連携の可能性と、そこで機能する芸工大の役割について話し合った。このような事業については社会への情報提供が大事なので、報道陣として新聞5社・TV4社が参加し取材しています。

1)ドローンと描く未来の仙台

さらに、今注目すべきはドローン実証実験です

仙台は首都圏と違ってドローンを飛ばせるエリアが多い。仙台から車で10分で仕事でも練習でも飛ばせるフィールドがある。特区の力を借りて産業化に取り組める器はまさにアドバンテージ、大きな可能性があります。仙台で愕然とするのは独自の製品で勝負する企業が少ないこと。市内には多くの大学があり、若者が全国から集まるのに人材不足。産業がないから卒業と同時に他の地域に散らばってしまうという現実に危機感を持ちます。ドローンを前提とするライフスタイルやワークスタイルが5年後ぐらいにはできて、人口密度の少ない地域や高齢化が進む中でドローンが生活に密着し、もっと役立つ時代が到来します。行政と民間と大学が融合できるこの地で、日本が抱える課題に対し仙台からその解決方法を生み出せればそれが地元の産業になるのではないでしょうか。その実現に仙台に足りないものがあっても広域で見れば東北エリアで協力し合えます。現在ドローンのハード面の多くのシュアは中国の会社が占めていますが、専門性のあるカスタマズされた産業用ドローンを「ものづくりの東北」で作れたらと考えます。

「ドローン特区仙台」が広く認識されれば人も情報も集まると思います。ドローンは大きな可能性を持つデバイスなのにまだイメージが今ひとつなので、もっと市民の方々に知ってもらい実際に触れて身近に感じてほしい。

 そこで「ドローン特区仙台」についてどのような期待をお持ちか当局のご見解をお伺いします。

 2)仙台市にアニメのスタジオ開設

 第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞の映画「この世界の片隅で」を手掛けたアニメ制作企画「MAPPA」(マッパ、東京)は仙台市にスタジオを来年4月に開設すると正式に発表しました。同社が東京以外にスタジオを置くのは初めてです。

 市役所で大塚 学社長が奥山市長に立地表明書を手渡した。仙台スタジオは初年度に作画担当のアニメーターら約15人を雇用、5年後に40人体制に拡大するそうです。

 社長はよい作品を安定して制作するための人材育成に力を入れたいと意気込みを語っています。仙台スタジオ所長に就く川越 恒氏は仙台出身で「アニメ業界は地方に就職先となる企業がないのが現状だが、いつか地元で仕事をするのが目標だった」と笑顔を見せています。

 市ではこれをどのように支援していくのか当局の所存をお伺いします。

⑶ 映像関連産業の集積と仙山連携の強化について

 これまでも、仙山連携については、観光・交通を中心に、それぞれの市民の皆様が、その強化に取り組んできたものと理解しておりますが、今後、さらに一段上の連携を考えた場合、私は、これまで述べてきた東北芸術工科大学の持つクリエイティブな観点での知見や、本市が取り組んできたドローン実証実験、さらには「MAPPA」に代表される映像産業の本市の立地、こうした流れを単にひとつひとつの事象ととらえるのではなく、仙山圏における一連の大きな産業の集積に向けた動きとしてとらえることが必要であり、まずはそうした仙山連携に力を入れなければ、東北6県に連携を広げることは、困難ではないかと考えます。

 こうした産業面も含む仙山連携の取組みを進めることにあたっては、産業基盤を支える人材の育成はもとより、アニメやドローンといった仙台に芽生えつつある動きを生かした取り組みが重要になっていくものと考えますが、これまで誘致に取り組んでこられた伊藤副市長のご所見をお伺いします。

3 宮城総合支所の機能強化について

 私は、奥山市長が初めて施政方針を表明された平成22年第1回定例会において、組織運営の効率化等の観点から、本市の区役所組織の特徴である大区役所制や総合支所のあり方について、改革の必然性と緊急性を訴えて質問をしました。とりわけ決定権も予算も限られ、区役所レベルの権限を持たない総合支所の現状を憂えてのことでありました。その後も地域を取り巻く環境は変化し続けており、奥山市長最後の本会議おいて再度質問をします。

①宮城総合支所管内の人口変動の特徴について

 平成元年以降、仙台市全体の人口が2割程度の増加であるのに対し、宮城総合支所管内の人口は2倍以上も増加しており、現在の人口は約7万人(平成2951日現在推計人口72,820人)を超え、県内の他の多くの市よりも人口規模が大きい。今後もさらなる人口増加見込まれ、まだまだ発展を遂げていく将来性があるエリアです。

 我が国は少子高齢化が進んでいますが、地域によってはその傾向に当てはまらず子どもが増えている地域もあるのです。一方、同じ宮城地区の中でも西側の地域では、複式学級で学校運営を行うほど子どもが減っているところもあり、地域ごとの人口動向や特性に目配りすることが大事です。多くの子育て世代が居住するエリアとしての地域づくりや豊かな自然等を生かした取り組みなど、行政の果たすべき役割は非常に大きいのです。

 これについて当局のご見解をお伺いします。

②宮城総合支所の機能強化について

 宮城総合支所の場合、青葉区の中心とは異なる課題が多く、野生鳥獣との共生、自然資源・温泉資源等を生かした地域振興や観光の取り組みの強化、多くの子育て世代居住するエリアとしての地域づくりの推進など、地域特性に応じた機能強化の取り組みがますます必要となります。その拠点である宮城総合支所については状況に応じた的確な対応が求められます。

 これまで区役所の機能強化に関する様々な取り組みがなされて現在に至っておりますが、区役所の機能強化が行われてきた中で、宮城総合支所においてはどのような取り組み行ってきたのかお伺いします。併せて、今後の宮城地区の機能強化についてどのように認識しているのかお伺いします。

③ 宮城総合支所管内の人口増加に対応する体制整備について

 宮城総合支所には保健福祉課はあるけれども、区役所のように保健福祉センター内に家庭健康課、障害高齢課、保護課などがある体制になっていない。それで区役所と行政サービスに違いがあり、区役所に出向くようになっていたり、申請は受け付けられてもその判断が区役所という場合があって、迅速性を欠いているものがあり早急に改善すべきと考えます。

 特に年少人口が大きく増加している状況なので、保育施設への入所や子育て支援についての相談を充実させるための体制整備は、早急に整える必要があると考えます。これについては、区役所からの権限委譲など必要な手続きを踏まなければなりませんが、福祉分野の行政サービスは市民に身近なところで提供する環境を整えるべきです。

 宮城総合支所管内の急激な人口増になっている現実に照らして、取り扱い業務の拡大と、福祉サービスの提供体制の強化について当局のお考えをお伺いします。